とんがり帽子を深く乗せ、道化師男はさまよった。
街から街へと 転々と
肩付く女はクチ開く 
「行き着く先はそこじゃない。」
だけど男は進んでいった 出会う輩は風の中
遮る壁はどこへやら 過ぎた時間も風の中
己はどこへゆくのやら  自分だってわからない
く染まった時を超え
 大波現れ飲み込まれ 紺碧の野に投げ出され
降り降り積もるは雪の中
もういいんだって立ち止まる
足から埋まる道化師よ
お前が目指すはここなのか  今となってはわからない
夢にまで見た白い壁 今となっては白い壁
身動き取れぬこの体
伝うは電波の波に乗せ
残す頭で張りあげる
ガーーーガーーーガ?ーーガーーーガーーーガーーーガ
「ボクノ コエガ キコエ マスカ?」

 

 

約ラジオ頭

2003〜2004

油絵・ボールペン

キャンバス

F10